ドイツビールの選び方を知ると、ビールが変わる──スタイル・色・季節から読み解く、面白すぎる醸造の世界
ドイツビールの選び方ってなんか難しそう?実は知るほど面白いエピソードだらけです。ヘレスは「裏切り者」と呼ばれた歴史があり、ライン川を越えたビールの闘いが今でも続いている。スタイル・色・季節で読み解くガイド。

「ドイツビールって種類が多くてなんか難しそう…」と思っていませんか?わかります!でも実は知れば知るほど、面白いエピソードだらけなんです。今回はドイツビールの選び方を、難しい専門用語ではなく「なるほど!」な物語でお届けします。気軽に読んでみてください!
◎ドイツビールが「種類で選ぶもの」である理由
日本の居酒屋で「とりあえずビール!」と注文するとき、ジョッキか瓶かを指定することはあっても「スタイル」や「銘柄」まで意識することは少ないですよね。でもドイツでは、ビールを「何系にする?」から考えるのが当たり前なんです!
約1,500もの醸造所、地域ごとに異なるビール文化
ドイツには現在、約1,500の醸造所があります。そしてそれぞれの地域に、独自のビールスタイルとそれを飲むための文化がある。バイエルンにはヴァイツェンとヘレスがあり、フランケンにはラオホビールがあり、北ドイツにはピルスナーがある。旅行でドイツを訪れると、その土地のビールをついつい全部試したくなるのは、この多様性があるからです!
ケルンとデュッセルドルフ──隣同士が「違うビール」を飲む理由
特にユニークなのが、ライン川沿いの2都市の話。ケルンの人はケルシュ、デュッセルドルフの人はアルトビールを、それぞれ頑固に飲み続けています。この2つ、実は味わいがかなり似ているんですが、地元民同士は絶対に相手のビールを認めません(笑)。
「ケルシュとアルトはどっちがうまいか」はドイツ人の間では永遠の議論。「ビールで地域を守る」文化が、ドイツのビールを面白くしている理由のひとつですね!
◎まず知っておきたい「2つの系統」
ドイツビールは大きく2つの発酵方法に分かれます。まずここだけ押さえておけば、選び方がグッとラクになります!
【スッキリ・安定のラガー系(Lager)】
ラガーは「低温発酵・低温熟成」で作られるビールです。発酵に使う酵母がタンクの下に沈む方法で、低温でじっくり熟成させるため、味が安定していてクリアでスッキリとした飲み口が生まれます。
ピルスナー、ヘレス、メルツェン、ボック……日本で「ビール」と聞いてイメージするゴールデン系は、ほぼラガーです。「安定感のある飲みやすいビールが好き」な方は、まずラガー系から!
【フルーティー・個性豊かのエール系(Ale)】
エールは「高温発酵」で作られ、酵母がタンクの上に浮かびます。発酵温度が高いので酵母が活発に働き、フルーティーな香りや複雑な味わいが生まれやすい。
ヴァイツェン(白ビール)、ケルシュ、アルトビールがエール系。「なんか個性的な香りがする!」と感じるビールは、たいていエール系です。
◎最初の一杯におすすめの3スタイル
ドイツビールを飲んでみたいけど何から試せばいい?という方に、まず飲んでほしい3スタイルを紹介します!
▶️ ヘレス──1894年に「裏切り者」と呼ばれた黄金ビール

ヘレスはミュンヘン生まれの淡色ラガーです。澄んだ黄金色、きめ細かい泡、すっきりとした麦の甘み。「ビールといえばこれ!」な一杯です。
じつはヘレスが生まれた1894年、ミュンヘン市民から「バイエルンの裏切り者」と呼ばれたという逸話があります。当時ミュンヘンの主流は琥珀色のラガーで、北ドイツで流行していた淡色のピルスナーに対抗しようとミュンヘンの醸造所が開発したのがヘレスでした。「北のビールの真似事をして」とバッシングされながらも、今ではバイエルンの定番として定着!「裏切り者」が王道になった話、なんかいいですよね。
シュマッツのヘレスについてはこちら → https://www.schmatz.jp/blogs/column/南ドイツのビールの王様-ヘレス-完全ガイド-その歴史から美味しい飲み方まで
▶️ヴァイツェン──バナナ香の正体は酵母が作り出す香り

ヴァイツェンの特徴といえば、あのバナナのような甘い香り!実はこれ、バナナは一切使っていません。ヴァイツェン専用の酵母が発酵中に作り出す化合物が、バナナそっくりの香りを生んでいるんです。
「ビールの香りを決めるのは原料だけじゃなく酵母でもある」という事実は、知らない人のほうが多いはず。「どうしてヴァイツェンってバナナっぽいの?」と聞かれたら、これで自信をもって答えられますよ!
シュマッツのヴァイツェンの魅力はこちら → https://www.schmatz.jp/blogs/column/シュマッツの人気no-1ヴァイツェン-世界が認めたドイツビールの王道-白ビール-の魅力を徹底解剖
もう少し深みにはまる3スタイル
ドイツビールの沼にはまり始めたら、このあたりが次のステップです(笑)!
▶️メルツェン──「オクトーバーフェストのビール」は1990年代に入れ替わっていた

ドイツビールに詳しい方には、メルツェンといえばオクトーバーフェストのビール、というイメージがありますよね。でも実は、90年代以降のオクトーバーフェストではメルツェンではなくヘレス系の「フェストビール」がメインになっています!
かつては琥珀色のメルツェンがオクトーバーフェストの象徴でしたが、より飲みやすい淡色のフェストビールに主役の座を譲りました。でも今もなお「秋のビールといえばメルツェン」のイメージは根強く、実際に秋にはぴったりの濃厚な味わいです。シュマッツの「ラガー」は、このメルツェンスタイルにあたりますよ!
→ https://www.schmatz.jp/blogs/column/世界評価92点-シュマッツ-ラガー-の正体は伝統のメルツェン-歴史と科学で紐解くその美味しさ
▶️ラオホビール──煙の香りは「昔は当たり前だった製法」の名残
フランケン地方(バンベルクなど)の特産で、燻製のような香りがするビール。「変わってる!」と思うかもしれませんが、じつは19世紀半ばまではすべてのビールがこのスモーキーな風味を持っていたんです!
当時は麦芽を乾燥させるために火を使うしかなく、煙の香りがビールに移るのが当たり前でした。別の乾燥技術が普及したことで煙のない麦芽が標準になり、ラオホビールは「昔ながらの製法を守る特別なビール」になった。「普通」が時代の変化で「希少」になったというわけです!
◎ビールの「色」が教えてくれること──選び方の早見表
銘柄や名前がわからなくても、色を見るだけでだいたいの味わいが予測できます。これが選び方のヒントとして一番実用的なコツです!
・黄金色〜淡い黄色 → スッキリ・爽やか・麦の甘みが主体(ヘレス、ピルスナー系)
・琥珀色〜銅色 → キャラメルのようなコク・甘みと苦みのバランスが良い(メルツェン、アルトビールなど)
・濃い茶色〜黒 → 香ばしい・ロースト感・後味にコクと苦み(シュヴァルツビール、スタウトなど)
「色で選ぶほうが直感的でわかりやすい」という方も多いです。次にビールを選ぶときにぜひ使ってみてください!
◎季節で変わるドイツのビール──春夏秋冬のリズム
ドイツには、ビールにも季節があります。これを知っておくと、選び方の幅がさらに広がります!
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・春:マイボック(5月に解禁される少し強めのラガー) ・夏:ヘレスやヴァイツェン(爽やかに、たくさん飲めます!) ・秋:メルツェン・フェストビール(オクトーバーフェストに合わせて) ・冬:ドッペルボック(二重に仕込んだ濃厚な一杯) |
四季折々にビールが変わる文化、ロマンがありますよね!日本にいながらドイツのビールカレンダーを楽しんでみるのも、シュマッツならではの楽しみ方です。
◎ドイツビールの選び方、まとめ──知ったら誰かに飲ませたくなる

ここまで読んでいただいたら、ドイツビールが「難しいもの」じゃなくて「知ると楽しいもの」だと感じてもらえたんじゃないかな、と思います!
ちなみにドイツには1516年から続く「ビール純粋令」という法律があり、水・麦芽・ホップ・酵母の4原料だけでビールを作るというルールが今も守られています。シュマッツのビールも、この精神を大切にしています。
詳しくはこちら → https://www.schmatz.jp/blogs/column/ドイツビールのコクの秘密は-法律-にあり-ビール純粋令と美味しさの関係
ドイツビールの選び方を知ると、「自分が飲みたいビール」だけじゃなく、「あの人に飲んでほしいビール」を選ぶのが楽しくなります!今ちょうど父の日のシーズン。「お父さんはどんな味が好きかな?」とスタイルや色で考えながら選んでみるのも、素敵な贈り方ですよ。シュマッツには父の日にぴったりなギフトセットもご用意しています。
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