横浜赤レンガのオクトーバーフェストで出会える「Riedenburger」──知る人ぞ知る、ドイツ有機ビール醸造所の物語

横浜赤レンガのオクトーバーフェストで出会える「Riedenburger」──知る人ぞ知る、ドイツ有機ビール醸造所の物語

横浜赤レンガのオクトーバーフェストで出会える「Riedenburger」──知る人ぞ知る、ドイツ有機ビール醸造所の物語

今年も9月、横浜赤レンガに「本場の秋」がやってくる🍻🍂

潮風の気持ちいい横浜・みなとみらい。あの赤レンガ倉庫の前に、今年もずらりとビアテントが並ぶ季節がやってきます。

ヨコハマ オクトーバーフェスト 2026。会期は9月18日(金)から10月4日(日)までの17日間です。ドイツの楽団による生演奏、巨大なジョッキ、ソーセージの香り……このイベントだけで「ちょっとミュンヘンに来た気分」が味わえてしまうんですよね。

ちなみに、日本で大規模なオクトーバーフェストを初めて開いたのが、実はこの横浜赤レンガなんです。2003年、たった5日間の開催に20万人が詰めかけたのが始まり。以来20年以上にわたって「本場の雰囲気」にこだわり続けてきた、いわば日本のオクトーバーフェストの“元祖”です。

そんな横浜の会場で、今年ぜひ探してほしいビールがあります。それが、ドイツでも知る人ぞ知る有機ビールの醸造所、**リーデンブルガー(Riedenburger)**です。


◯ 会場でぜひ探してほしい「リーデンブルガー(Riedenburger)」

オクトーバーフェストでビールを出せるのは、本場ミュンヘンでは6つの大醸造所だけ。でも、横浜のように世界中のビールが集まる場では、もっと幅広い、個性的な造り手のビールに出会えるのが楽しいところです。

その中でもリーデンブルガーは、ちょっと特別な存在。なぜなら、**つくっているビールがすべて「オーガニック(有機)」**だからです。

「オーガニックビール」って、実はすごいことなんです!

野菜や卵に「有機」があるのは知っていても、「有機ビール」と聞くとピンとこない方も多いかもしれません。

有機ビールとは、ざっくり言えば、化学合成の農薬や肥料に頼らずに育てた大麦・ホップだけでつくったビールのこと。畑の段階から認証を受け、醸造の工程まで一貫して基準を守らないと名乗れません。手間もコストもかかるので、世界を見渡してもまだまだ少数派です。

その「茨の道」を、リーデンブルガーは30年以上前から本気で歩んできました。ドイツビールの奥深さを語るうえで、これは外せない物語なんです。

 

◯ 創業1756年。8代続く、小さな町の醸造所

リーデンブルガーがあるのは、バイエルン州のアルトミュール谷にある、リーデンブルクという小さな町。豊かな自然に囲まれた、のどかな田舎です。

創業はなんと1756年。江戸時代のまんなか、日本ではまだちょんまげを結っていた頃から、この一族はビールを造り続けてきました。経営はずっとクリーガー家が受け継ぎ、現在は8代目。気の遠くなるような時間、同じ町で、同じ家族が、ひたすら美味しいビールを追いかけてきたわけです。

年間の生産量は約3万ヘクトリットル。世界のビール大手と比べれば、本当に小さな醸造所です。それでも、その実力はドイツ国内にとどまらず、今では世界17か国へと輸出されています。「小さいけれど、本物」。この感じ、私たちシュマッツが大切にしているドイツビールの魅力そのものなんですよね。

 

◯ なぜ「有機ビールの先駆け」と呼ばれるのか

リーデンブルガーが特別なのは、古いからだけではありません。ドイツの有機ビールの草分けとして、業界の先頭を走ってきた歴史があるからです。

まだ誰もやっていなかった「全部、有機」への挑戦

時は1990年代のはじめ。当時、ビールを「有機で」なんて発想は、ドイツでもごくわずかな人しか口にしていませんでした。

そんな中、リーデンブルガーは1992年に初の有機認証(Bioland)ビールを世に出し、1994年には全製品を有機の造り方へ完全に切り替えます。包括的な環境コンセプトを掲げてここまで踏み込んだのは、バイエルン州ではこの醸造所が最初だったと言われています。

今でこそ「サステナブル」「オーガニック」は当たり前の言葉ですが、30年以上も前にここまで舵を切ったというのは、本当に先見の明があったとしか言いようがありません。

 

◯ ビール純粋令の国で、あえて選んだ難しい道

ドイツといえば、500年以上続く「ビール純粋令」の国。麦芽・ホップ・水・酵母だけでビールを造るという、世界一厳しい伝統があります。その物語はビール純粋令のコラムでたっぷりお話ししています。

純粋令を守るだけでも大変なのに、そこへさらに「原料はすべて有機で」という条件を上乗せする。これはもう、二重に厳しい縛りプレイのようなものです。

でもリーデンブルガーは、その難しさをむしろ誇りにしてきました。「美味しさ」と「環境への責任」、どちらも妥協しない。そんな職人気質が、一杯の奥にしっかり息づいているんです。ドイツビールづくりの根っこにある哲学は、ドイツビールってなんだろう?のコラムもあわせて読むと、ぐっと面白くなりますよ。


◯ 古代の麦と、アルトミュール谷の恵み

リーデンブルガーのもう一つの顔。それが、「古代穀物」を使ったビールです。

エンマー、アインコルン……名前からして古そうな麦たち

エンマー、アインコルン、ディンケル(スペルト小麦)。聞き慣れない名前ばかりですが、これらはどれも、数千年も昔から人類が育ててきた“古代の麦”です。

現代のビールづくりの主役である大麦や小麦に比べると、収穫量が少なく、扱いも難しい。だから一度はすっかり使われなくなっていました。リーデンブルガーは、その忘れられた麦をあえて復活させ、ビールに仕立てているんです。

古代穀物ならではの、香ばしくて奥行きのある味わい。これは大手のビールではまず出会えない、リーデンブルガーだけの個性です。

 

◯ 修道院とのつながり

この古代穀物、近くにある由緒ある修道院の有機認証農場などと手を組んで育てています。土づくりから一緒に取り組み、地域に昔から伝わる麦を守りながらビールにする。

ただ美味しいものを造るだけでなく、**「土地の自然と文化を未来へ残す」**という大きな物語まで背負っている。リーデンブルガーの一杯には、そんな重みがあるんですね。

仕込み水は、自然のまま💧

水へのこだわりも筋金入りです。リーデンブルガーが使うのは、自社の敷地に湧き出す**自噴泉(じふんせん)**の水だけ。地中深くからこんこんと湧く、混じりけのない水です。

しかも、化学的な処理はほとんどせず、ほぼ自然のまま仕込みに使います。「良いビールは、良い水から」を地で行く徹底ぶり。有機の麦と、汚れのない水。素材の一つひとつに、これだけ手をかけているわけです。

 

◯ 濾過しない、という贅沢

そしてもう一つ。リーデンブルガーのビールは、基本的に**「無濾過」**です。

できあがったビールから酵母などをあえて濾し取らず、そのまま瓶に詰める。だから少し濁っていて、麦や酵母の旨味がまるごと生きています。手間はかかるけれど、その分だけ味わいが濃やかでふくよか。本場の造りたてに近い、生命力のある味なんです。この「自然のままを大切にする」感覚は、私たちシュマッツのビールづくりの4つのこだわりとも、深く通じ合うものがあります。


◯ 横浜で、ちょっと特別な一杯を

創業1756年、8代続く家族経営。有機ビールの先駆けで、古代の麦までよみがえらせる──。ここまで読んでいただくと、リーデンブルガーがどれだけ“濃い”醸造所か、伝わったのではないでしょうか。

実は私たちシュマッツでも、過去にリーデンブルガーのヴァイツェンを「日本初上陸」の限定ビールとしてお出ししたことがあって、その美味しさにはスタッフ一同うなったものです。

そんな知る人ぞ知る一本に、横浜赤レンガのオクトーバーフェストなら気軽に出会えます。ドイツの楽団の演奏を聞きながら、潮風の中で味わうオーガニックビール。これはなかなか、贅沢な体験になりますよ。ぜひ会場で「Riedenburger」の名前を探してみてください!


「会場に行く前に、どんな味なのか知っておきたい」という方は、リーデンブルガーのビールの楽しみ方を次回のコラムで詳しくご紹介しています。

そして「家でもオクトーバーフェスト気分を楽しみたい」という方は、本場と横浜のいいとこ取りで再現するコツを、シリーズの最終回(家で楽しむオクトーバーフェスト)にてご紹介します!横浜のお祭りの“本家”であるミュンヘンのオクトーバーフェストって、そもそもどんなイベント? という方は、こちらの完全ガイドもどうぞ。


会場に行く前後で、ドイツビールの気分をもっと高めたい方は、▶︎シュマッツのオンラインショップビール一覧をのぞいてみてください。本場さながらの賑わいの中で乾杯したくなったら、▶︎お近くのシュマッツ店舗にもぜひ。

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